静岡銀行下田支店が10月11日、地域事業者のキャッシュレス決済導入を後押しするため、「しもだチャレンジ!キャッシュレス相談会」と題したセミナーと個別相談会を下田市民文化会館( 下田市四丁目)で開いた。地元の飲食店や行政、商工会関係者など37人が参加した。
開催の背景には、静岡県内、中でも特に伊豆地区におけるキャッシュレス化の遅れが目立つことがある。そこで県では、伊豆地域の事業者にキャッシュレス決済導入を促し、さらには地域住民や観光客の利便性向上を実現するため、キャッシュレス端末の3カ月間無料利用や、利用後のアンケート協力と引き換えの協力金の支払いなどを盛り込んだ「キャッシュレス決済試験導入モニター調査」を実施している。
前半のセミナーでは、その事業を担う同行が、キャッシュレス決済導入による売り上げ向上、業務効率化、顧客満足度向上などのメリットを具体的に伝え、機器の導入については同行がサポートすることも説明した。
後半は個別ブースを使って相談会を実施。キャッシュレス決済に取り組み始めた事業者や、さらに理解を深めたい事業者らからの相談に同行担当者らが対応した。
セミナーに参加したハンバーガー店「Ra-maru(ラ・マル)」の渡邉祐介さんは「以前からクレジットカードや電子マネーは使えないのかと、よく言われていたが対応できずにいた。今回のモニター調査を機に機器を導入したところ早速利用があり、今後の売り上げアップにも期待している」と話す。
同支店マネジャーの石田佳子さんは「既に導入いただいたお客さまからは、『お客さまの利便性が高まったことが良かった』という声が届いている。そう言ってくれる地域の事業者をこれからも増やしていきたい」と意欲を見せる。
モニター調査の申し込みは10月末まで受け付けているが、上限に達し次第、終了する。