2025年2月の開催が予定されている「第2回イナトリ・アート・フェス」に向け、会場を彩るタイルを制作する「稲取のアズレージョをつくろう!ワークショップ」が10月6日、旧稲取幼稚園「よりみち135」(東伊豆町稲取)で開かれた。
参加者を指導するアズレージョ作家の白須純さん(関連画像7枚)
稲取地区を中心に空き家再生を手がける「so-an」が主催し、地域内外から31組が参加した。
アズレージョはポルトガルの伝統的なタイル。正方形のタイルに模様を描き、うわぐすりを塗って焼き上げることで色を付ける。ワークショップで作ったアズレージョは、「第2回イナトリ・アート・フェス」の会場の一つで、郷土の偉人・西山五郎ゆかりの屋敷をリノベーションした宿泊施設「湊庵 路考茶(ろこうちゃ)」(稲取)に展示する。
今回のイベントについて、イナトリ・アート・フェスのディレクターを務める癸生川栄(きぶかわえい)さんは「港町の稲取と同じく港町を持つポルトガルの景色が似ていることから着想を得た」と話す。東京で画廊を運営し、前回のイナトリ・アート・フェスからディレクションに携わっている癸生川さんは「東伊豆はディープな魅力にあふれる町。地域の人々と協力して、アート関連のイベントを開いていきたい」と意欲を見せる。
当日は定員を超える31組がイベントに参加。参加者はアズレージョ作家の白須純さんからの説明を聞いた後、タイルに思い思いの絵を描いた。白須さんは「描いた絵が色あせずに残るのがタイルの魅力。稲取の風景にアズレージョが溶け込んでいければ」と話す。
参加者からは「顔料の色の調整が難しかった」「楽しかった。焼き上がりに期待したい」などの声が聞かれた。
so-anの荒武優希さんは「地域の記憶を未来に受け継いでいきたい」と話す。「ワークショップをきっかけに、イナトリ・アート・フェスを盛り上げていければ」とも。今後もイナトリ・アート・フェスに向けたイベントは続き、11月10日には路考茶のDIYイベントを予定する。