伊豆急ホールディングス(伊東市八幡野)と亜細亜大学(東京都武蔵野市)の中国人留学生らが9月17日、伊豆急行線の5駅で中華系旅行者への市場調査を共同で実施した。
同調査は伊豆を訪れる中華系旅行者のニーズや嗜好(しこう)を理解することを目的に実施したもので、伊豆急ホールディングスと同大の両者が同じ東急グループの一員ということから共同で行われた。
この日は伊東駅・伊豆高原駅・伊豆熱川駅・伊豆稲取駅・伊豆急下田駅の5駅で調査を実施。改札口から出てくる中華系旅行客に中国人留学生たちが話しかけ、事前に用意したアンケートに沿ってインタビューを実施した。アンケートの中国語への翻訳も留学生たちが担当。調査に協力する中国人留学生は、学内で公募して集めたという。
調査に協力した中国人女子留学生は「私も伊豆に来るのはこれが初めて。インタビューを通じて、看板の案内内容など改善すべき点も見えてきた」と手応えを話した。
調査に携わった伊豆急ホールディングスの加藤允彬さんは「私たちにはなかなか日本人と中国人の見分けがつかないが、留学生たちには違いが分かるようで、積極的にインタビューを進めてくれた」と話す。
この日の調査では300件の目標に対して317件のアンケートを回収。留学生たちは回答内容の日本語への再翻訳にも協力する。今後、集めたデータを活用して、伊豆半島を旅先に選ぶ旅行客の属性、満足度や課題点を把握したうえで、伊豆の情報を適切にターゲットに届けることにつなげていくという。
調査と併せて、協力してくれた中国人留学生たち自身にも伊豆の魅力を味わってもらうため、中国のSNSで取り上げられることが多い大室山などを伊豆急行社員らが案内した。