古民家を改装した店で地元食材にこだわったコース料理を提供するイタリアンレストラン「Raccolto(ラコルト)」(南伊豆町湊、TEL 0558-36-4181)がオープンして、7月19日で1カ月がたった。
店主の土屋稔晋(としくに)さんは下田市出身。土屋さんは専門学校卒業後、イタリアンをメインに和食やフランス料理店でも修業を重ね、2018(平成30)年から6年間「ラ・テラッツァ芦ノ湖」(神奈川県箱根町)でシェフを務めた。長年思い続けていた「いつか地元で自分の店を出したい」という夢を、妻のさつ希さんと共に南伊豆でかなえた。稔晋さんが主に料理を、さつ希さんが接客を担当する。
店名の「Raccolto」は、イタリア語で「収穫」や「実り」を意味する言葉。「地元で取れた野菜や魚をおいしい料理に仕立てて提供していきたい。食材の仕入れを通じて地元の農家や漁師の皆さんを少しでも活気づけられたら」と稔晋さんは思いを話す。
築50年以上の古民家を改装し15席を備える店内は、和室の畳の上に秋田杉の一枚板を使ったテーブルなどを置き、落ち着いた雰囲気に仕上げた。「普段の食事はもちろん、特別な日にも足を運んでいただき、非日常の時間をゆっくり楽しんでほしい」と稔晋さん。
料理はパスタにスープ、前菜、自家製パン、デザートなどが付いた「パスタコース」(2,800円)、魚もしくは肉料理をメインとする「おすすめコース」(4,300円)、魚と肉料理の両方が付く「フルコース」(5,800円)の3つのコースを提供。いずれの料理にも、地元で取れた四季折々の食材を取り入れている。イタリア産のワインも10種類以上常備している。
稔晋さんは「これから少しずつランチメニューの拡充やカフェ営業などを進めて、地元の人たちに愛される店にしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は、11時~15時、17時~20時。木曜定休。駐車場3台。