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河津町のレトロカフェ「デルモニコス」が5周年 レコード1万枚所蔵

森隆男さん・由美子さん夫婦、店のエントランスの前で

森隆男さん・由美子さん夫婦、店のエントランスの前で

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 1万枚のレコードがある店内で地元食材を使った食事を提供する「Cafe&Records Delmonico’s(デルモニコス)」(河津町谷津)が7月12日で5周年を迎えた。

1万枚のレコードを所蔵する店内の様子(関連画像5枚)

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 店主は森隆男さん・由美子さん夫婦。隆男さんは横浜出身で、東京・下北沢でバーを経営していた。由美子さんは地元河津の栖足寺(せいそくじ)の次女として育ち、高校卒業後に東京に出て飲食店やパン店でキャリアを重ねた。

 「いつか河津で2人の店を開きたい」と思っていたところ、由美子さんの実家の栖足寺に隣接する民家が借りられるという話を聞きつけ、河津町への移住を決心。店の前は昔の寺町通りで、伊豆急行開通前は河津の目抜き通りだったという。由美子さんの義兄である栖足寺の千葉兼如住職が「河津を一緒に盛り上げようと」森さん夫婦に声をかけたのもきっかけの一つになった。

 店名は、隆男さんお気に入りのロックバンド「Fifth Avenue Band」のアルバムジャケットに写っている店の名前に由来する。

 倉庫を改装したレトロな雰囲気が漂う店内には、カウンター2席、テーブル10席を備える。壁いっぱいに音楽好きの隆男さんのコレクションである約1万枚のレコードをぎっしり並べる。客の年代などに応じて隆男さんが曲を選んだり、リクエストに応えたりして、常に音楽を流している。最近は外国人客も多いが「言葉が通じなくても、その人の国の曲を流すだけで打ち解けられる」と隆男さん。

 料理は「下田産金目鯛のソテー季節のソース」(1,780円)や「熱川ポークソテーおろし玉ねぎジンジャーソース」(1,280円)などのプレートランチのほか、「特製サラダご飯」(1,150円)など、地元の旬の食材を使って由美子さんが調理する。野菜を多く使い、ボリューム感を意識して「しっかりバランスよく」提供するのがこだわりだという。

 「フレンチトースト」(750円)や「チョコレートブラウニー」(600円)などのデザート、抹茶やヘーゼルナッツのラテ(各750円)などのドリンクも提供する。「クリームソーダ」(680円)は、メロンやイチゴなどの定番のほか、カッパで知られる栖足寺にあやかりキュウリ味など全19種類をそろえる。

 コロナ禍をきっかけに、店で提供する全メニューを同額でテイクアウト販売する。

 料理のほか、写真を切り貼りしたものに手書き文字を加えたテイクアウトメニュー表なども手作りする。ロゴも隆男さんが手描きで制作した。元々はレシートの裏に下描きしたものをPCで仕上げてもらう予定だったが、デザイナーの「このままの方が味があって良い」という意見で下描きをそのまま採用した。 
 「いろんなお客さまに来てもらいたいが、若い世代にも来てほしい。町の活性化にも自分たちなりに貢献したい」と森さん夫婦は口をそろえる。

 営業時間は10時~17時。日曜定休。駐車場は2台分。来店客には数量限定で5周年記念クッキーを進呈している。

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