松崎町や南伊豆町などを拠点に活動する木工作家4人が5月1日~15日、作品展『4人展「si」』を長八美術館近くの空き店舗を利用した臨時ギャラリー(松崎町松崎)で開いた。会場には近隣地域を中心に約200人が訪れた。
展示したのは齋藤秀雄さん、有城利博さん、沼田風さん、山之内伸仁さんの4人の木工作家。松崎町を拠点に創作活動を行い日本各地で個展を開いている齋藤さんが「人とのつながりをテーマに地元で作品展を開きたい」との思いから、伊豆在住で地元の木材使った作品を中心に製作する木工作家仲間3人に声をかけた。4人が合同で作品展を開くのは今回が初めて。
作品は全て手作りの一点物で、8割が地元の木材を使ったもの。会場には、それぞれ大きさや材質の異なる木の器、カラフルな座編みスツールやテーブルなどの家具、デザイン性の高い木製ランプやオブジェなど、作風の異なる個性豊かな作品が並んだ。
期間中は作家がイベント会場に常駐し、来場者は作品を見ながら作家との会話を楽しんだ。来場者からは「近くにこんな作品を作る木工作家がいるとは知らなかった」「地元の木材がこんな形に変わるとは」などの驚きの声が聞かれ、気に入った作品をその場で購入していく人の姿も多く見られた。
「人との出会いがたくさんあった」と初の4人展を振り返る齋藤さん。「実際に作品を見た人から、いい感触の声を多く聞けたこともうれしかった。今後も4人展を開いていきたい」と意欲を見せる。