一条竹の子村(南伊豆町一条)で3月30日、毎年恒例となる「たけのこ狩り」が始まる。
同園は1973(昭和48)年にオープン。今年で50周年の節目を迎える。開園当初は有志たちが7座の山を持ち寄って始めた事業だったが、現在では代表経営者の清水秀樹さんの山と近隣の仲間の山の2カ所のみでタケノコ狩りを行っている。
竹林の広さは合計で約20~25ヘクタール。日によって山を変えて開催する。最近はイノシシやシカなどの鳥獣被害が深刻で、ネットで地面を覆うなどの対策を施し、開催時期に備えている。
例年は4月1日に始めるが、気候の変化によりタケノコの発育が早くなっているため、今年は日程を早めて3月末にオープンする。清水さんによると、以前はゴールデンウイークまで収穫を楽しめたが、温暖化の影響でここ数年は4月中に旬が終わってしまうという。
タケノコ狩りのコツは地面のわずかな膨らみを見つけること。掘った分だけ買い取りとなり、価格は時期で変動する。長年のリピーターの中には、毎年来園し、竹林を1時間歩いて、大きなタケノコを一つだけ掘って帰る家族連れもいるという。なくなり次第終了となるため、4月下旬は事前の問い合わせを呼びかける。
一条のタケノコはあくが少なく、皮をむいてぬかを使わず水道水だけでゆでても食べられる。ゆでたものは癖もなく、甘みがあるのが特徴。
同園にはタケノコ料理を食べられる食事処も併設している。メニューは、「たけのこご飯」(500円)、「たけのこステーキ」(1,050円)、「たけのこ定食」(1,300円)など。期間中の土曜・日曜・祝日は「草餅つき」を行う。清水さんと共に運営に携わっている妻の真由美さんは「電車とタクシーを乗り継ぎ、日帰りで料理だけ食べに来るお客さまもいる」と笑顔で話す。
入園料は、大人=650円、小学生=300円、未就学児無料。営業時間は9時~16時(食事処は10時30分~15時)。営業は5月5日まで。