下田市のボランティア団体で構成する「下田市ボランティア連絡協議会」の創立20周年記念大会が8月30日、下田市民文化会館(下田市四丁目)で開催され、約150人の参加者が20年の歩みを映像などで振り返った。
同協議会は2003(平成15)年、下田市社会福祉協議会の呼びかけで、ボランティア団体の相互の情報交換や連携を目的に発足した。当初12団体だった加入団体も、2023(令和5)年度には27団体、登録人数は369人まで増えた。活動内容は防災活動や通訳、清掃活動に子育て支援と多岐にわたる。
発足当時は総会や交流会が主だったが、2011(平成23)年の東日本大震災を機に震災復興支援のための街頭募金活動を開始。以降、熊本地震被災者への義援金活動や、コロナ禍で生まれた差別や偏見をなくすためのシトラスリボン活動など、団体の枠を超え活動を続けている。
記念大会では浅野勝美会長が「これからも創意工夫を凝らし、思いやりの心を大切に、元気に活動していきたい」と決意を語り、来賓の飯田雅之副市長・中村敦市議会議長・山田貞己教育長も祝辞を述べた。
さらに20年間の活動を映像で紹介。復興支援のバザーで集めた義援金約63万円を被災地に寄付したことや、団体紹介映像をユーチューブに公開したことなどを紹介した。中には、コロナ禍で公共施設が使えず、外に椅子を持ち出し青空会議を開いたというエピソードもあった。
加入団体活動紹介では、それぞれの団体が自分たちの活動を映像や寸劇などで説明。参加者は「こんなにたくさんのボランティア活動があるとは知らなかった」と興味深げに見入っていた。
同協議会のスタッフは「会員の減少や高齢化など課題もあるが、皆さん『ボランティアは自分が元気になるためのもの』と楽しんでいる。もっと多くの人がボランティアを楽しみながら活動してもらえたら」と話す。