毎年100を超えるチームが集まり釣りの技術を競う「第45回国際カジキ釣り大会(略称=JIBT)」が7月21日~23日の3日間、下田港を拠点に開かれた。主催はNPO法人「ジャパンゲームフィッシュ協会」。
1979(昭和54)年に始まった同大会は、第1回大会から第6回大会までは東京都三宅島で開催され、第7回以降は下田市に舞台を移して行われている。第1回大会からスポーツフィッシングの国際基準であるIGFAルールを採用し、1982(昭和57)年に行われた第4回大会にアメリカ大使館勤務のアイバーソン漁業官のチームが参加したのを皮切りに海外からも出場者が集まる大会となり、IGFAルールに基づいて行われた初めての国際的なカジキ釣り大会としての歴史を持つ。
海産資源保護と釣り文化の発展に取り組むジャパンゲームフィッシュ協会の会員であることを参加資格に定めていることに加え、表彰式にはドレスコードを設けるなど、釣り人としてふさわしい品格やマナーを持つ人たちだけが参加できる大会としている。
今大会には107チームが参加し、3日間で釣ったカジキの種類や重量に応じたポイントの合計を競った。細い糸で大きな魚を釣るほど高いポイントが与えられ、1尾を釣り上げるのに数時間の戦いが繰り広げられることも珍しくない。
参加者からは「この大会に出ることを目標としてきた」「運営側がプライドを持って取り組んでくるのが伝わってくるので気合が入る」などの意気込みが聞かれた。
最大167.8キロのクロカジキなど計37尾の魚が釣り上がる中、団体総合の部では横須賀を拠点とする「チームマハロ」が4回目の優勝を果たした。
大会実行委員長の渡邉清一郎さんは「コロナ禍前と同水準の参加チームが集まってくれてうれしい。この大会は経済効果の面でも下田にとっての大きな財産。来年はもちろん、今後もずっと続けていく」と話す。「初心者には敷居が高いと思われがちだが、ジャパンゲームフィッシュ協会に入会すればきちんとレクチャーを受けることができ、自分で船を持っていない人でも参加できる方法を用意している。釣りが好きな人はぜひチャレンジしてみてほしい」と呼びかける。