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下田の古民家宿「来夢や」が3周年 家族で力を合わせて温もりを届ける

岩本裕利惠さん(左)が家族と共にもてなす「風待ち御宿来夢や」

岩本裕利惠さん(左)が家族と共にもてなす「風待ち御宿来夢や」

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 下田港の海を眺めながら過ごすことができる、古民家をリノベーションした和風づくりの宿「風待ち御宿来夢(らむ)や」(下田市柿崎)が7月11日、開業3周年を迎えた。

黒船を連想させる黒を基調とした外観

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 同宿は、2020年に岩本裕利惠さんがまどが浜と広々した公園が目の前に広がるロケーションを気に入り、空き家だった民家をリノベーションして開業した。

 「実家に帰ったような懐かしさと温もり」をコンセプトに、黒船を連想させる黒を基調とした外観とし、内装は古民家ならではの味わいを生かしながらリフォームした。宿泊客も最大2組のため、静かに落ち着いて過ごすことができる。

 裕利惠さんが宿泊業を始めたのは10年前。夫の吉史さんの「宿泊業をやりたい」という夢を叶えるべく、2013年(平成25年)7月11日に下田市吉佐美で物件を借りてペンションを開いた。

 その後、裕利惠さんは姉の死をきっかけに、ペンションを閉じて現在の宿を開くというさらなる挑戦を決意した。「残された人生を悔いのないように過ごしたい、自分の好きな事をやって生きていきたい、と強く思うようになった。そこで、コロナ禍だったが物件を購入して、さらに一歩踏み出すことにした」と明かす。

 「来夢や」の屋号には、先代の愛犬「ラム」の名前に由来するのと同時に、「来てくれる皆さんに夢が来るように」という願いも込めた。現在は2代目愛犬の「ミル」も宿泊客を出迎え、彼女目当てのリピーター客もいるという。

 同宿と以前のペンションの開業日は、どちらも岩本さん夫婦の結婚記念日である7月11日となっている。夫の吉史さんも会社勤めと並行して休日には宿泊業をサポートし、さらに裕利惠さんの母である木村節さんも手伝い、家族ぐるみで宿を盛り上げている。「母と一緒に仕事ができることが、なにより幸せ」と岩本さんは笑顔で話す。

 食事は和食と洋食を選ぶことができ、どちらもキンメダイやサザエなど、下田の食材を使用した料理を提供する。「味だけでなく目でも楽しめるような料理を心がけている」と裕利惠さん。宿泊客がいない夜は、完全予約制の食事処「かぜまちCafeらむや」として、18時~21時に料理のみ提供している。

 現在、3周年を記念して地元のイラストレーター土屋尊司さんが描いた宿のイラストを入口とホームページに掲載している。

 一泊素泊まり7,000円~。チェックインは15時から。チェックアウトは10時まで。追加料金でアーリーチェックイン、レイトチェックアウトも受け付ける。

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