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下田「テーブルトマト」が6周年 伊豆の食材を生かすダイニングバー兼書店

店主の山田真由美さん

店主の山田真由美さん

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 伊豆の食材を使った料理とナチュラルワインが特徴の「Table TOMATO(テーブルトマト)」(下田市一丁目)が4月27日、6周年を迎えた。

伊豆の食材を生かした料理を提供する(関連画像5枚)

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 店主の山田真由美さんは下田出身。フードライターとしても活躍しており、下田と大磯との2拠点生活をしながら、月に10日間ほど不定期で店を開いている。

 店は山田さんの義父のセレクトショップ「TOMATO CLOSET(トマトクローゼット)」を改装した。山田さんにとっても大切な、義父が37年間商売をしてきた場所を、「みんなでテーブル囲んで楽しい時間をシェアしたい」という気持ちを込めて生まれ変わらせた。外観には下田古来の「なまこ壁」をあしらう。

 同店のコンセプトは「伊豆の食材を生かす」こと。「おいしいものを外から取り寄せることは簡単だが、そのスタイルはこの町の風土に合わない。何よりも伊豆には魅力的な食材がたくさんある。伊豆ならではの味を存分に楽しんでほしい」と山田さんは話す。

 メニューは季節や仕入れにより異なる。「伊豆づくし」(3,900円~)は、新鮮な伊豆の食材をふんだんに使ったコースメニュー。「下田クレソン水ぎょうざ」(600円)や「アオリイカとたけのこカルパッチョ」(1,500円)など、地元食材に果敢なアレンジを加えた料理もそろえる。「地元の人に、いつも食べている食材の別の楽しみ方や味わいを知ってほしい」と山田さん。そうした姿勢から、観光客だけでなく地元の常連客も集まる。

 ドリンクは山田さんがセレクトしたナチュラルワインを主に提供する。山田さんから、ワインの造り手の思いや、どのような土地で作られているかなど、詳しい話を聞くこともできる。その他、伊豆のクラフトビールもそろえる。

 2階には、山田さんがセレクトした本をそろえる書店「Books半島」も構える。「コロナ禍期間中に世界観を作り上げた」という書店には、山田さんのコメントが添えられた本が多く並び、気に入った本をその場で購入することもできる。

 「今後はこの店を、下田の町をより良くするための有機的な場所にしていきたい」と話す山田さんは、やむを得ない事情で廃棄されてしまう地元食材を利用したワークショップを開く「伊豆の味保存会」を立ち上げるなど、地域を盛り上げるための活動にも取り組む。「2階の書店での読書会や、店を使っていない期間にチャレンジキッチンとして使ってもらうなど、『店開き』をしていきたい」と抱負を語る。

 営業日はフェイスブックとインスタグラムで知らせる。

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