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西伊豆町で初の「オープンタウン」 体験と対話を楽しみながら移住をイメージ

「西伊豆町オープンタウン」モニターツアーでのワサビ収穫体験

「西伊豆町オープンタウン」モニターツアーでのワサビ収穫体験

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 西伊豆の地域活性化に取り組む「西伊豆プロジェクト」(西伊豆町安良里)が3月11日・12日と16日・17日の4日間、町の産業を観光コンテンツ化する取り組みと移住促進を結びつけるイベント「西伊豆町オープンタウン」のモニターツアーを実施した。

産みたて卵を拾う養鶏体験の様子(関連画像6枚)

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 西伊豆町の人口は約7000人で、年々減少傾向にある。65歳以上人口の割合を示す高齢化率が県内で最も高い50%以上と少子高齢化も深刻で、第一次産業従事者の高齢化及び後継者不足が産業の衰退にも直結している。同イベントは、こうした課題解決を目的として、伊豆地域(賀茂郡、下田市、伊豆市、伊豆の国市)外の移住に興味がある人を対象に参加者を募り、20~60代の計17人が参加した。

 オープンタウンは、高校生が大学を選ぶ際に各大学が開く「オープンキャンパス」のように、移住後の生活を具体的にイメージしながら町を知ってほしいと命名。観光だけでは体験できない内容を盛り込み、移住者や地域住民との交流の場も多く設けた。

 1泊2日の日程で2回行ったモニターツアーでは、移住者の堤圭祐さんが営む「堤農園」(大沢里)でのワサビ収穫や、地域おこし協力隊の酒井宏治さんが営む養鶏場(宇久須)での卵拾いのほか、林業・木工や釣りなど一次産業を中心とした体験メニューを行った。

 「町の産業を体験することだけを目的とせず、移住者や地域住民と交流することで移住先を選ぶ上での不安や疑問解消につなげてほしい。関係人口の増加にもつながるとうれしい」と西伊豆プロジェクトの矢岸洋二社長は話す。「一次産業を観光コンテンツ化することで、衰退する産業の課題解決にも取り組んでいきたい」とも。

 福岡県から参加した堀みづきさんは「観光だけでは訪れることができないたくさんの場所に足を運べたことが、オープンタウンならではで、とても良かった。地域住民の実際の暮らしや家探しについて直接話を聞くことができて、移住を検討中の人にとってとてもありがたい機会となった」と2日間を振り返った。

 西伊豆プロジェクトでは、モニターツアーを通じた改善を重ねながら2023年度中に体制を整え、イベントを継続することを目指している。

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