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空き家を「人間力を磨く学校」に 昭和女子大生が下田の課題解決を提案

「未来デザインプロジェクト」最終発表会での集合写真

「未来デザインプロジェクト」最終発表会での集合写真

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 昭和女子大学の学生たちが2025年9月から取り組んできた、下田市の空き家問題解決を目指す「未来デザインプロジェクト」の最終発表会が2月17日に開かれた。プロジェクトを支援した静岡銀行の社員のほか、下田市職員や地元の地域事業者らが顔をそろえ、学生たちの柔軟な提案に耳を傾けた。

「未来デザインプロジェクト」発起人でバンライファーの宮本芽依さん(関連画像7枚)

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 同プロジェクトは、静岡銀行と、同大卒業生で女性向けキャンピングカーデザイン事務所「MeiMei(メイメイ)」代表の宮本芽依さんが連携して実現したもの。バンライファー(車を拠点に旅をしながら働く生活者)でもある宮本さんの助言を受けつつ、学生たちは2025年9月、授業の一環として活動を開始。9月と11月には下田でのフィールドワークを行い、地元住民へのヒアリングを通じて空き家問題の現状や利活用の可能性を探ってきた。

 最終発表では、学生たちが3チームに分かれて具体的なプランを提示した。

 1つ目のチームは、若者の交流を生む回遊プランと「POP-UP STREET」を提案。伊豆急下田駅から「みなとまちゾーン(下田港周辺)」への回遊を促し、首都圏の若者の出会いと交流をテーマに掲げた。大川端通りを期間限定の「POP-UP STREET」として活用し、オンラインショップのリアル店舗展開などを行う案や、まどが浜海遊公園でのシーズナルライトアップ、カップルユーチューバーの誘致による認知度向上などを提案した。

 建築学部や地域創生学部の学生らが共創した2つ目のチームは、人間力を磨く学校「フォルケホイスコーレ」による空き家活用についてプレゼンを行った。デンマーク発祥の「フォルケホイスコーレ(偏差値ではなく、対話を通じて人間力を磨く全寮制の成人教育機関)」の下田版を提案。下田特有の温かな対人関係や、緩やかに流れる時間にインスピレーションを受けたもので、空き家を再生し、多世代が交流できる学びの場として活用することを訴えた。

 3つ目のチームの「ROOT SHIMODA」と名付けたプランでは、首都圏から下田までの長い移動距離を「過程そのものを楽しむドライブ旅」へと転換することを提案。修善寺や伊豆ぐらんぱる公園への立ち寄りを含めたルートを構築し、バンライファーやドライブ好きの若い世代をターゲットに据える。情報収集がデジタル化した現代だからこそ、あえてアナログな小冊子「ZINE(ジン)」をガイドブックとして制作し、アートのように楽しめる旅を演出することも提案した。

 静岡銀行下田支店の大箸武史支店長は「どのチームもプロジェクトのテーマである『現代・女性・学生』特有の感性で提案してくれた。若い世代を引きつける観光コンテンツや教育機関の設立、移動距離というネガティブ要素をポジティブに変える発想の転換に魅了された。これらが何らかの形で実現することを期待したい」と総括した。

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