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下田の居酒屋「晴廉」が15周年 鹿児島直送の黒豚や「セルフ焼酎」で人気

「晴廉」店主の杉本啓之さん

「晴廉」店主の杉本啓之さん

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 独自ルートで仕入れる鹿児島の食材を使った料理や、ユニークな「セルフ式焼酎飲み放題」などで愛される居酒屋「鹿児島の台所『晴廉(せいれん)』」(下田市一丁目)が12月9日で15周年を迎えた。

鹿児島直送の新鮮な鳥刺しは貴重な食材だという(関連画像10枚)

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 店主の杉本啓之(ひろゆき)さんは下田生まれ。19歳から飲食業に従事し、首都圏で10年以上働いた後、パートナーの故郷である鹿児島県に移住した。一度は他業種に就いたものの、首を痛めるなどしたため下田へ戻り、ライフワークである飲食店を開業した。店名の「晴廉」は2人の子どもたちの名前から一文字ずつ取った。

 30代から10年以上暮らした鹿児島で黒豚や薩摩地鶏の生産者と縁ができたことから、仲介業者を入れずに新鮮な食材を仕入れている。これにより、「相場より安価な提供を実現した」という。「料理の質を下げないことが大事。自店の売り上げを削ってでもお客さまに還元したい」と杉本さんは話す。

 カウンター5席を含む全21席の同店は、杉本さんが一人で切り盛りする。客を待たせないための工夫として、焼酎の飲み放題をセルフサービスにしている。ワンオペ営業をカバーするための苦肉の策だったが、自分で好きな濃さや量を作れる楽しさが逆に好評で、それを目当てに訪れる常連客も多いという。

 メニューには、地鶏の刺し身(750円)や砂肝(650円)、馬刺し(980円)のほか、黒豚の串焼き(1本450円)、銅板焼き(980円)、地鶏の鶏チャン焼き(980円)、黒豚の串カツ(1本450円)、さつま揚げ(680円)などの鹿児島名物がそろう。クリームコロッケ(1個500円)やオムレツ(500円)なども人気だという。

 名物の「焼酎飲み放題」は時間無制限で2,750円~。鹿児島の温泉水で前割りした焼酎や、「三岳」「くじら」「眠れる黒猫」などをそろえる。「晴耕雨読」「うみ」などの銘柄が加わるプレミアムコース(3,300円)も用意する。

 杉本さんは、開店から1年で発生した東日本大震災や近年のコロナ禍での苦労も振り返り、「店を続けられたのもお客さまのおかげ。15周年は通過点でしかない。今後も楽しく営業していければ」と意欲を見せる。

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