安良里漁港(西伊豆町安良里)で10月30日、漁港の釣り場予約サービス「海釣りGO」の第1期サービスが始まった。同町内では田子漁港、仁科漁港に続く3港目の展開となる。伊豆漁業協同組合安良里支所が事業主体となり、「ウミゴー」(宇久須)が技術・運営をサポートする。
同サービスは、2023年7月に日本初の漁港釣り場予約サービスとして田子漁港で始まった取り組み。釣り可能エリアと禁止エリアを明確に示し、人数制限により混雑を回避。集められた利用料は漁港の維持管理や清掃などの環境保全、地域経済の活性化に充てられる。
第1期では、長らく釣り禁止エリアだった向山岸壁と多目的広場を整備して開放。各釣り場にトイレ、手洗い、ベンチ、日除けを完備し、釣り人のニーズに応える。2026年初旬には第2期オープンとして網屋崎岸壁の追加を予定している。
利用者はスマートフォンアプリ「UMIGO」で釣り場と駐車場を事前予約し、時間単位で利用料を支払う。料金は釣り許可証が1時間当たり300円(24人制限)、駐車許可証が1時間当たり100円(19台制限)。冬場の釣り可能時間は6時~17時とする。
さらに同サービスでは、水産資源保護の取り組みにも力を入れており、今年夏には向山岸壁と網屋崎岸壁に、公益財団法人「日本釣振興会」の協力で人工魚礁を設置した。設置1カ月後の確認では、ネンブツダイやメジナの群れ、クロダイやフエダイ、クエやオオモンハタなどの根魚が観察されており、魚礁の成熟が期待できる状況だという。各釣り場には「お持ち帰りの目安」を記したメジャーも用意し、適正なサイズの魚のみを持ち帰るよう呼びかける。
ウミゴーの國村大喜社長は「安良里漁港は悪天候時でも釣りができる環境。海釣りGOに加え、遊漁船『ふじなみ丸』、係船釣り、グランピング施設『Seaside Base ARARI』など、海を楽しむサービスも充実している。安良里の静かな空間で海の魅力を楽しんでほしい」と呼びかける。
釣り場予約は「UMIGO」アプリで24時間受け付ける。