
店内で醸造したクラフトビールを提供する「Shimoda Brewing Company(シモダ・ブルーイング・カンパニー)」(下田市一丁目)がオープンして、8月で3カ月がたった。
店先にウッドデッキ席を備えた「Shimoda Brewing Company」外観(関連画像8枚)
今年の春に本格的にビール製造を始めた同店。5月16日~18日に開かれた「黒船祭」で初めて一般向けにビールを提供したのを皮切りに、ビールの製造・提供から空間づくりまでを自社で手がける地域発のブルワリーとして、徐々に認知を広げている。
店舗は伊豆急下田駅から徒歩圏内の空きビルを改装し、およそ5年の準備期間を経て開業した。1階にはタップスペースとカウンター席、テーブル席を備える。2階はテーブル席のほか、ビリヤード台やダーツマシンを設置したエンターテインメントエリア。軒下にはウッドデッキを設け、屋外でビールを楽しめるテラス席も用意する。
店の奥の醸造所では、月に2種程度のペースでさまざまなクラフトビールを仕込む。ラインアップは定期的に入れ替え、現在は常時6種前後を製造している。ビールは店内で提供するほか、首都圏を中心とした飲食店にも販売し、「下田発のビール」として地域外へのブランド発信にも力を入れている。
店を運営するのはリードブルワーの引田佑介さん。オーストラリアやアメリカでの滞在を通じてクラフトビールの魅力に触れ、徳島県上勝町のブルワリーでの醸造責任者としての経験などを経て、下田でのビール造りに取り組んでいる。「海がきれいな下田のブルワリーなので、海を思わせる爽快感のあるビール造りを基本路線に据えている」と話す引田さん。アメリカ西海岸スタイルをベースにした、ドライで香り高いビール造りを目指している。
店内で楽しめるビールは、雑味を抑えた「CHILL HELLES」や、軽やかな飲み口が特徴だという「SLIDE GOLDEN ALE」など、クラフトビール初心者でも親しみやすい銘柄が定番。一方で、IPAやヘイジー系など、愛好家のニーズに応える銘柄も取りそろえる。チャージは無料で、ビールは全て1パイント1,000円。フードメニューは「ケサディーヤ」「フライドポテト」などのフィンガーフードが中心。東京で飲んだビールが下田産だと知って店に訪れる客もいるという。
営業時間は17時~23時(土曜・日曜・祝日は12時~)。月曜定休。