
プロバスケットボールチーム「ベルテックス静岡」の増田啓介選手と一緒に田植え体験をするツアー「西伊豆で選手と一緒に!推し米づくり『どろんこ田植え体験』」が6月14日、松崎町で開かれた。主催はフジ物産(静岡市清水区)。
同ツアーは、エネルギーと水産業を主とした事業を展開しながら、地域貢献活動にも積極的に取り組む同社が企画したもの。普段はバスケットボール選手として活躍する増田選手と一緒に田植え体験をするほか、一緒にランチやツーショット写真撮影を楽しむなど、ファンサービス付きのツアーで、17人が参加した。
参加者らは同町に到着後、松崎港近くの食事処「民芸茶房(みんげいさぼう)」(松崎町松崎)で地魚の刺し身盛合わせや自家製干物などの食事を楽しんだ。食事の合間には増田選手への質問タイムも設け、参加者からは「バスの座席はどの辺りに座っていますか」「バス車内はどのような雰囲気ですか」などの質問が飛び交い、普段は聞くことができない選手間のエピソードで盛り上がった。
同ツアーの現地コーディネートを担った「西伊豆プロジェクト」(西伊豆町田子)の矢岸洋二社長は、増田選手がツアーに参加した経緯について、「増田選手から『自分で作った米を自分で食べてみたい』と聞いたのがきっかけ」と明かした。
その後、会場を旧岩科小学校体育館(松崎町岩科)に移し、同町で田植え体験などを受け入れている神健一さんが米の品種や田植え体験について説明。その後、田んぼに移動した参加者らはまず、増田選手と田んぼでのツーショット撮影を行った。増田選手、参加者ら共に慣れない田んぼに恐る恐る入り、神さん指導の下で田植えを体験。途中、増田選手がトラクターの運転を体験する場面も。田植え体験終了後、参加者らは大沢温泉・依田之庄(松崎町大沢)へ移動し、汚れと汗を流した。
参加者からは「田植えが想像以上に楽しく、自分で植えた米を頂けるのが今からとても楽しみ」「トークイベントなどとは違い、より自然体に近い増田選手の姿を見ることができたことや、一緒に同じことを体験できたことが良かった」などの感想が聞かれた。。
矢岸さんは「今後は、草取りや稲刈りまでを含めた通年ツアーとして開催予定。単なる農業体験にとどまらず、地域住民との交流機会を創出することで、『食』や『農』を軸にした持続的な関係づくりができれば」と話す。神さんは「参加者の皆さんに、米や田んぼのことを少しは身近に感じてもらうことができたのでは。併せて、西伊豆エリアにも興味を持ってもらい、このような非日常的な場所でのファンイベントが記憶に残る思い出になれば」とツアーを振り返った。
収穫した米は参加者の元へ届けるほか、地域貢献やチーム活動などに有効活用する予定。