温泉熱を利用してワニの飼育と南国植物の栽培を行う「熱川バナナワニ園」(東伊豆町奈良本)で現在、ツル性植物のオウムカズラの真っ赤な花が満開を迎えている。
今回は過去に例のない80房以上の花芽が確認されている(写真提供=熱川バナナワニ園)
同園は1958(昭和33)年に開業した、伊豆・熱川温泉にある動植物園。近年では園内産のバナナを使った「ワニ大福」やクラフトビールなど、新たな名物の開発にも力を入れている。
オウムカズラは「レッド・ジェードバイン」とも呼ばれ、華やかで鮮やかな緋赤色の花は、温室の中でも大きな存在感を放っている。
今回咲いた株は、2005(平成17)年に寄贈されたもの。寒さに弱く、室温が15度を下回ると、つぼみが落ちてしまうことがある一方で、低温に遭わないと花芽が形成されにくいという特徴もあり、栽培できる場所は限られる。同園では2011(平成23)年に開花を成功させて以降、定期的な開花が見られるようになっている。
現在ではツルが20メートル以上に成長し、今回は過去に例のない80房以上の花芽が確認されている。神山浩子園長によると、「国内の大規模な植物園でも栽培例はあるが、これほど見事な咲き方はなかなか見ることができない」という。「温室に入った瞬間に歓声を上げるお客さまもいるほど」とも。
見頃は12月中頃までの見込み。
開園時間は9時~17時。入園料は、大人=2,000円、子どもこども(4歳~小学生)=1,000円、4歳未満無料。