伊豆南エリアの宿泊施設や不動産物件の清掃とメンテナンスを手がける「下田クリーニング」(下田市六丁目)が11月22日で5周年を迎えた。
社長の佐藤伴子さんは東京都東村山市出身。2012(平成24)年に下田市へ移住し、2015(平成27)年、子育てしながら市内のさまざまな職場で働く中で、ホテルの清掃業に適性と活路を見出した。
2020年に清掃業で起業。実働と並行して講習会や勉強会で技術を磨き、国家資格である「ハウスクリーニング技能士」を取得した。「3年続けて見込みがなければ現状維持、手応えを感じたら事業拡大を」という考えの下で事業を順調に展開し、2024年に株式会社として法人化した。
現在は女性を中心とした6人のスタッフと数人のサポートスタッフと共に運営。複数の不動産業者と連携し、民泊物件の運営代行やリネンサプライ、エコアメニティー販売などにも業務の幅を広げている。さらに、清掃内製化を支援するコンサルティングは、全国からの依頼にも対応し始めている。
「宿泊施設における清掃業務の重要性を伝え、クオリティーの高い技術を届けたい」と話す佐藤さん。一方で地域の雇用創出にも力を入れる。「子育て中の女性、介護中の人、持病のある人、高齢者、外国人など、誰もがやり甲斐を感じながら心地よく働ける環境を整えたい」とも。自身も第2子を5月に出産予定で、スタッフと協力しながら業務に当たっている。
スタッフの一人である30代女性は「本業のマッサージ施術の隙間時間に始めたが、今は清掃業に夢中。3歳の娘を現場に連れて行けるのもありがたい」と話す。
清掃料金は延べ床面積に応じ、施設種別ごとに設定。マニュアル作成などのオプションにも対応する。今後について、佐藤さんは「より多くの法人や団体、行政とも連携していけたら」と意気込みを見せる。