
地域密着型で食品加工・販売を手がける「クックランド」(下田市柿崎)が、カレーを生かしたまちおこしに力を入れる南伊豆町の新たなご当地グルメとして「とろ~りカレーコロッケ」を開発した。
給食の時間にカレーコロッケを試食する地元中学生たち(関連画像6枚)
同社ではこれまで、下田のキンメダイをアピールするための「キンメコロッケ」の開発や、東伊豆町稲取地区のソウルフード「肉チャーハン」や西伊豆町のローカル焼きそば「海賊焼き」を手に取りやすい形に商品化するなど、地域のご当地グルメの開発と販売に力を入れてきた。2024年9月には、南伊豆の名産・伊勢エビの天敵・ウツボを使った「うつぼスナック」を商品化したことも話題となった。
今回のカレーコロッケにはジャガイモは使っておらず、とろっとした食感とともに、中辛程度のカレールーと野菜のうまみを味わえるのが特徴。大きさは約60グラムと小ぶりサイズ。同社の遠藤一郎会長は「小腹を満たす程度の軽食にしたかったため、ジャガイモは使わなかった。少しスパイシーな味が食欲を刺激するはず」と話す。
試食用のカレーコロッケを町内の子どもたちに提供するため、6月9日には南伊豆町役場で寄贈式が行われた。試食した岡部克仁町長は「とてもおいしく、おかずにも、おやつにもなる。食べ歩きでも人気が出そう」と期待を寄せた。
今月24日には町内2校の中学校の約150人の生徒たちに、給食の一品としてカレーコロッケが提供された。カレーコロッケを味わった南伊豆東中学校2年の渋谷日茉莉さんは「カレーがそのまま入っている感じでおいしかった。ご飯のおかずにちょうどいい。私は辛いのが少し苦手なので、甘口バージョンも作ってほしい」と話していた。
「このカレーコロッケを毎年秋に開かれる『全国コロッケフェスティバル』に出品したい」と話す遠藤会長。「静岡県では既に三島コロッケが有名だが、南伊豆では今後カレーコロッケが観光大使のような役割を担い、観光振興につながれば」と意欲を見せる。
7月からは石廊崎オーシャンパークなどで、1個250円で販売予定。