
南国ムード漂う雰囲気で、テレビや映画のロケ地としても知られる入田浜海水浴場(下田市吉佐美)近くに4月16日、吉佐美区民専用庭園「ガレリア・イリタハマ」がオープンした。
同庭園は、隣接するアパート「カーサ入田浜」のオーナーで、貸別荘「Aquaholic Iritahama(アクアホリック入田浜)」や都内で不動産賃貸業を営む海老原佐京さんが、地域への感謝の気持ちを込めて私財を投じて開設したもの。
庭園となった土地はこれまで、夏の海水浴シーズンの有料駐車場などに利用されていた。高齢化に伴って駐車場営業を廃業するという話を聞いた海老原さんが交渉を経て取得。整備工事の大部分を地元業者に依頼するなど、地域とのつながりを大切にしながら準備を進めた。
220坪以上ある園内は全面芝生張りで、景観に配慮した木製の遊具を設置。シャワーや温水が使えるシンクやカウンターテーブル、ベンチなどを備え、「家族連れが快適に過ごせるよう」工夫した。開園初日から利用する親子連れの姿が見られ、「こんな立派な施設を造ってもらえて、すごく感謝している」などの声が聞かれた。
「20年前、妻と初めて訪れた入田浜に一目ぼれした。この美しい場所をもっと多くの人と共有し、大切にしていきたい」と話す海老原さん。「民間でこうした施設を造るのは挑戦だったが、今日、子どもたちの笑顔が見られただけで、やって良かったと思っている」とも。
今後の管理運営も海老原さんが担い、庭園周辺に花を植えるなど、より良い地域環境づくりに取り組む予定。利用は吉佐美区民限定だが、区民同伴であれば他地区の人も利用できる。隣接する空き地は、海水浴シーズン以外は駐車場として利用可能。
開園時間は7時~19時。入園無料。