
下田市と近隣の4町は4月1日、下田消防本部の協力の下、地域の妊婦をかかりつけの産科医療機関まで救急車で搬送するサービスを始めた。
今年1月、伊豆半島南部で唯一分娩に対応していた産婦人科が出産の受け入れを終了した。それに伴い、同地域の妊婦は伊東市や伊豆の国市など、遠方の医療機関で出産する必要が生じた。
出産時に救急車を呼ぼうとしても、通常はタクシーや家族の車で病院まで移動することを求められる。しかし、同地域のように産科医療機関まで車で1時間以上かかる環境では、自家用車などで向かうことに不安を抱える妊婦は多い。そうした不安を軽減するため、搬送サービスの導入が決まった。
対象は、下田市・南伊豆町・河津町・松崎町・西伊豆町に住民票がある妊婦。利用には、居住する市町に住所や連絡先、出産予定日、かかりつけ医などの情報を事前登録のうえ、利用登録証の発行を受ける必要がある。陣痛の発生や強い腹部の張り、出血などが生じた際、かかりつけ医に連絡して指示を仰ぎ、受診が必要と判断された場合、119番に登録番号と現在地を伝えることで、速やかに医療機関へ搬送してもらうことができる。
南伊豆町役場健康増進課の宮本利江課長は「どれだけ準備をしていても、陣痛や体調の変化は突然起こる。迅速な搬送体制を整えることで、妊婦が安心して出産に臨めるようにしたい」と話す。
登録は無料。出産後または出産予定日から1カ月を経過すると、自動的に抹消される。