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下田で写真を中心とした芸術祭 街なかを散策しながらアートに触れる

下田フォトストリート

下田フォトストリート

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 下田市の旧町内と呼ばれる中心市街地で現在、写真を中心としたアート作品を楽しむことができる「下田フォトフェスティバル」が行われている。

フォトストリートの写真を掲示する様子(関連画像9枚)

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 日本の商業写真の開祖と呼ばれる下岡蓮杖(れんじょう)が生まれた下田で、新たな観光資源を発掘することを目指し、下田市と下田商工会議所が取り組む「下岡蓮杖プロジェクト」の一環で開く同イベント。地域おこし協力隊でフォトグラファーの青木真(しん)さんが総合プロデュースを務める。

 イベントの柱の一つは、フジタビル(二丁目)1階の空き店舗をギャラリーとして活用したさまざまな展示。3月5日~12日は下田の写真愛好家団体「下田写真部」が写真を展示。引き続き、3月14日~20日に書家・淺川紫雪さんの作品を、3月22日~29日にフェルト作家・碩裕子さんの作品を、それぞれ展示する。最終日の3月30日には映画上映会も計画する。「ギャラリーでは写真だけでなく、他のアート作品の展示も企画した。ゆくゆくは写真だけでなく、アートフェスとして地域作家を発信していきたい」と青木さん。

 もう一つの柱が、街なかの商店の壁や空き店舗のシャッターに写真を掲示する「下田フォトストリート」。2023年6月の初開催から数えて5回目となる今回は「下田の地域・歴史」をメインテーマに掲げる。

 二丁目通りや三丁目通り、伊勢町通りから連尺町通りにかけては、江戸時代から約400年続いているといわれる下田八幡神社の夏の例大祭の写真を掲出する。笛や三味線でおはやしを奏でながら練り歩く様子や、木枠の台に矛や四神などの飾り物をのせた「供奉(ぐふ)道具」を一列につないで左右から押し合ってアーチを形作る「太鼓橋」の様子など、臨場感ある写真が街なかを彩る。「文化や地域の魅力を発信して、目で見て楽しめるウオーカブルなまちの価値を創出していきたい」と青木さん。

 直交する大横町通りには、青木さんがコロナ禍前に旅行したアメリカの風景やシャボン玉などの写真を展示する。「アメリカではステイツ(国家、状態・状況)という言葉を意識して、その瞬間を写真に収めることを大事にした。シャボン玉のさまざまな形状をもって薄い膜で世界とつながるはかない様子から、多様な価値観で社会とつながる人生を表現した」と青木さんは話す。

 空き店舗ギャラリーの展示の開催時間は、14日~20日は10時~20時、22日~29日は11時~16時。基本的に作家が在廊するが、不在時は施錠。観覧無料で3月30日まで。フォトストリートは5月の黒船祭までの継続を検討中。

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