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共助版ライドシェア「河津ザクライド」 夜間の地域活性図り実証実験

「河津ザクライド」出発式、地元のチアチームGO KAWAZUも応援に駆けつけた

「河津ザクライド」出発式、地元のチアチームGO KAWAZUも応援に駆けつけた

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 夜間の地域産業活性化を目指して2月19日、共助版ライドシェア「河津ザクライド」の実証実験が河津町で始まった。

「河津ザクライド」最初の利用者の様子

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 河津ザクライドは、町の観光資源「河津桜(カワヅザクラ)」と「ライドシェア」を組み合わせた造語。夜のタクシー運行がない河津町で、地元宿泊業や飲食業の活性化を目的に2024年秋、河津町議会と河津町商工会で勉強会を開始。まずは観光繁忙期の「河津桜まつり」シーズンの需要を確認しようと、河津町・静岡県地域交通課・全国自治体連絡協議会の協力を得て、実証実験にこぎ着けた。

 今回の実証実験での利用は、河津町飲食店組合と河津町旅館組合に所属する事業者または同事業に協力する事業者からの電話予約に限定し、予約専用ダイヤルで21時45分まで受け付ける。運転手は毎日2人体制で、河津町商工会の観光関連事業者と河津町議会議員のボランティアが担う。運行エリアは町内全域が対象。運行ルートは限定しない。利用料は1グループにつき1回100円で、観光客だけでなく町民も利用できる。

 19日には旅館「かね吉一燈庵」(河津町見高)で出発式を開催。河津町商工会の土屋典之会長は「今回の実験により新たな気づきが生まれ、観光地としてより発展していければ」とあいさつ。河津町議会第1常任委員会の大川良樹委員長は「観光を主とした共助型のライドシェアは全国的にも珍しく、多くの人から期待されている。地方の脆弱な交通網に一石を投じるような取り組みにしたい」と抱負を語った。初日は延べ9組、21人が利用した。

 今後は閑散期の実証実験も含め、年間を通じたニーズの把握も計画している。運営主体の河津町商工会の杉井俊介さんは「まずはやってみることが大切という思いで始めた。議会と商工会が協力する取り組みは珍しい試み。実証実験を通して見えてくるニーズや課題を町全体で共有し、より良いホスピタリティーに長(た)けた長けた河津町を目指していきたい」と話す。

 運行時間は17時~22時30分。実証実験は今月25日まで。

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