動物に関する専門家を育成する教育施設「アニマルキーパーズカレッジ」(東伊豆町白田)が10月20日、年に1度の学園祭「アニマルキーパーズフェスタ」を開いた。
2020年、動物に関する専門家を育成する動物園予備校として開校した同校。は虫類・両生類の専門動物園「iZoo」(河津町浜)などを経営する「レップジャパン」が母体となって運営している。動物に関する従来の教育機関が、犬や猫などのコンパニオンアニマルに特化していたり、鳥類やは虫類などの動物に関する教育は座学が中心だったりすることに問題意識を持った同社の白輪剛史社長が「現場感覚を持ったプロフェッショナル人材の育成」を目的に設立した。
カリキュラムは2年制で、iZooをはじめとする近隣の動物関連施設と連携し、飼育員やトレーナーなどになるための実践的なプログラムを用意する。これまで50人以上が卒業し、現在は全国から集まった25人が学んでいる。1年制の鳥獣狩猟ジビエ学科も併設。地域活性化も視野に東伊豆町と包括連携協定を締結し、元町営会館をリノベーションした建物を校舎として使っている。
アニマルキーパーズフェスタは今年で4回目。開校2年目に学生からの発案で初めて開催して以来、学生主体で毎年開催している。
当日は校舎を開放し、館内にミーアキャットやハナグマなどの哺乳類、フクロウやインコなどの鳥類、へビやトカゲなどのは虫類を展示。一部の哺乳類やは虫類については、来場者が直接触れられるよう触れ合いコーナーを設けたほか、モルモットやヒョウモントカゲモドキなどの小動物の販売も行った。
そのほか、アザラシやオットセイ、タカやフクロウのショーや、鷹匠体験、カメレースなどのイベントを時間をずらして行い、「いつ来場しても楽しめる」よう工夫した。
隣接する野生動物の食肉加工施設「ワイルドミートセンター」に関する展示もあり、そこで加工したイノシシやシカの肉を使ったカレーやイノシシ汁など、ジビエ料理も提供した。
来場者からは「ミーアキャットがかわいい」「ヘビは怖い」「トカゲは思ったより温かかった」などの声が聞かれた。
校長代理の渡部那智さんは「学生たちが企画して運営しているイベントに、多くの方が来場して楽しんでくれてうれしい。学校はオンライン学科も新たに設けて、さらに学びやすくなった。動物に関する夢を持つ若者を、今後もサポートしていきたい」と抱負を語る。