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下田・白浜の海岸に炎が上がる「どんど焼き」 一年の無病息災を願う

板戸海岸で行われた「どんど焼き」の様子

板戸海岸で行われた「どんど焼き」の様子

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 正月飾りなどを小正月の時期に燃やし、その年の無病息災と家内安全・商売繁盛を願う「どんど焼き」が1月14日、下田市内の各所で行われた。

白浜地区のまゆ玉は大ぶりなものを3つ焼くのが独自の慣わし(関連画像8枚)

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 どんど焼きは全国的に行われている日本古来の伝統的な行事で、地域によって「どんと焼き」「とんど焼き」「さいと焼き」「道祖神祭」など呼び名もさまざま。正月飾りやお札の他、だるまや書き初めなどをやぐら状に積み上げたものを「さいの神」と呼び、一斉に燃やしてその年の平穏無事を祈る。火を囲んで地域の人々が集まり「まゆ玉」と呼ばれる団子を焼きながら声をかけ合うなど、地元住民の交流の場にもなっている。

 白浜地区でのどんど焼きの特徴は、海岸に「さいの神」を組むこと。海辺の地域ならではの慣習だという。板戸海岸でのどんど焼きに世話役として毎年参加している伊豆漁協理事の鈴木篤(あつし)さんは、さいの神について、「青竹で組んだやぐらの外側に、地元住民から集められた正月飾りを鈴なりに取り付ける。空洞になっている内側には、ふんだんに油を蓄えたウバメガシをたくさん詰め込み、燃えやすくなる工夫をしている」と話す。「白浜地区では玄関や石垣など、家の入り口に松の枝を飾る風習がある。それらも全て共に燃やす」とも。

 勢い良く燃え上がった「さいの神」は10分ほどで崩れ落ち、その後も1時間ほど燃え続ける。残り火で焼くまゆ玉は大ぶりで、ウバメガシの枝に3つずつ刺してあるのも白浜地区独自の慣わし。参加した住民らは燃え続ける火で暖を取りながら談笑し、まゆ玉を焼いたり、海から昇る朝日に目を細めたりしていた。徒歩で来場した住民にはお神酒も振る舞った。

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