Z世代の学生起業家たちが運営する「Tatobe」(東京都渋谷区)は12月1日、「伊豆リゾートワーケーション協会」と連携し、「プライベートサウナ付きグランピングリゾート熱川」(東伊豆町奈良本)をオープンした。
2棟のグランピング施設と1棟のスパリゾート、3台が停泊可能なRVパークで構成する同施設。遊休資産や助成金の活用で、限られた投資の中でも付加価値化を高められるよう努めたという。サウナや源泉掛け流しの温泉を備えた北欧製ウッドハウスを備え、悪天候でも快適に過ごすことができる。広大な土地を活用し、バーベキューなどのアクティビティーも「自由度高く楽しむことができる」のも特徴の一つだという。
きっかけとなったのはコロナ禍の2020年。伊豆リゾートワーケーション協会が、同年に閉鎖された三菱地所の保養施設を「伊豆熱川あじさいスパリゾート」として運営を開始。それが隣接する遊休地の購入へと発展し、同施設の開業につながった。
同施設では、地元飲食店との連携や送迎サービスを導入するなど、地産地消型のサービスを提供する。地域のフリーマーケットと連携した広報活動など、地元との交流のきっかけづくりにも積極的に取り組む。
同社は町内および周辺自治体での今後の運営施設の拡大も視野に入れる。交通アクセスの改善にも取り組みたいと、東海汽船の期間限定航路やトヨタ自動車のカーシェアサービスと連携したサービス展開も計画しているという。
Tatobeの濱口優太郎社長は「遊休不動産の問題は伊豆だけでなく日本全体にあり、少子高齢化の加速でその問題はより広がっていく。同様の課題を抱える地域にヒントを与えたり、モデルとなれるような施設になりたい」と意欲を見せる。