「下田こどもとしょかん」が主催するイベント「ワクワクデークリスマス会」が12月23日、大型資材倉庫をリノベーションしたワークスペース「WITH A TREE」(下田市西本郷)で開かれた。
下田在住ピッツさんらによる英語も交えた読み聞かせの様子(関連画像9枚)
「下田こどもとしょかん」は、子どもたちが自由に本を読んだり借りたりできるようにと、館長を務める渡邊久志さんが中心となり今年6月に始まった、私設図書館としての本棚を広めていく試み。内容に賛同する市民たちの好意により、現在は市内6カ所に本棚を設置している。
同イベントは「子どもたちが本に触れる機会をもっと増やしたい」と開いたもの。同様のイベントは、11月に行われた読み聞かせと理科実験を併せたワークショップに次いで2回目。
この日会場に集まった1歳~小学5年生の子どもたち約20人は、本の読み聞かせやゲーム、オーナメント作りなどに参加し、思い思いにクリスマス気分を味わった。
読み聞かせでは、渡邊さんと下田在住のクリストファー・ピッツさんが「The Christmas Trousers(ズボンのクリスマス)」を、それぞれ日本語と英語で読み上げた。さらにスタッフの萩原和美さんと、市内の小学校に通う野中優心(にこ)さんが、子どもたちに人気の絵本「あらしのよるに」の読み聞かせを披露。子どもたちはじっと耳を傾けて物語の世界へと入り込んでいた。
野中さんは「毎日、朝も夜もいっぱい練習した。人前に出て読み聞かせをするのはとても緊張したが、みんなが静かに聞いてくれてうれしかった」と話した。
クリスマスオーナメント作りでは、子どもたちはスタッフが用意した大小さまざまな形の松ぼっくりやビーズなどを使い、個性あふれるミニツリーを作って楽しんだ。イベント終盤にはサンタクロースが登場し、子どもたち一人一人にプレゼントを手渡して記念撮影。プログラムの最後に行われた「こどもディスコ大会」では、子どもたちはサンタクロースやピエロと共にクリスマスソングに乗せて踊りを楽しんだ。
参加した小学生の女児からは「サンタさんにプレゼントをもらえたし、読み聞かせもオーナメント作りも楽しかった」という声が聞かれた。
渡邊さんは「今後も地域の子どもたちに、より一層本に興味を持ってもらえるよう、読み聞かせとお楽しみを合わせたイベントを企画していきたい」と意気込みを見せる。下田こどもとしょかんでは今後、隔月第3土曜日に「こどもとしょかんワクワクデー」を開催していく予定だという。