全4回の講座を通じてオリジナル戯曲を創作する「書く!SPAC戯曲講座」が8月12日、下田市民文化会館(下田市四丁目)で開講し、オンライン含め5人が受講した。
主催する静岡県舞台芸術センター(SPAC)は、専用の劇場や稽古場を拠点として、俳優、舞台技術・制作スタッフが活動する日本で初めての公立文化事業集団。優れた舞台芸術の紹介や舞台芸術家の育成を目的として、舞台芸術作品の創造・上演、県内の中高生を対象とした鑑賞事業をはじめとする舞台芸術の裾野を広げる活動にも取り組んでいる。
昨年は県内3カ所で43人が受講した同講座。本年度は10月から来年2月まで、県内各所で上演される戯曲「伊豆の踊子」の関連企画として、全4回の講座を通じて、5000文字程度、上演時間15分~20分の短編戯曲を書き上げることを目指す。
講師を務めるのは、2005(平成17)年に戯曲「トリガー」でテアトロ新人戯曲賞を受賞し劇団「ユニークポイント」を主宰する劇作家・山田裕幸さん。山田さんは2015(平成27)年に東京から静岡県藤枝市にUターン。劇団活動拠点「白子ノ劇場」を地元に開設した。
この日は伊豆から3人、オンラインでは愛知県と神奈川県から1人ずつ受講した。南伊豆町から参加した男性は「学生時代、演劇に携わっていた。当時は大道具を担当していたが、戯曲に興味を持っていたので楽しみ」と意欲を見せる。
初回講座では「戯曲とは? 戯曲を書き上げるには?」をテーマに、山田さんの指導の下、シナリオの読み合わせや執筆に関するトークセッションを行った。受講者たちは講座での学びを生かしながら、次回(9月30日)までに戯曲の初稿を書き上げる。
2回目以降は原稿のブラッシュアップを進め、第3回講座には特別ゲストとして演出家・多田淳之介さんを招く。12月16日の最終回では、選ばれた作品をSPAC俳優陣によるリーディング上演を行う。
講座には2回目から途中参加することもできる。途中参加希望者には、今回の講座の映像を配布する。対象は中学生以上で、参加費は3回分1,500円。公式サイトやSNSに設けた申込フォームで応募を受け付ける。