稲生沢こども園(下田市立野)が7月21日から2泊3日で「お泊り保育」を行った。年長組42人が初めて親元を離れ、山や同園施設内で保育士や友人たちとのお泊りを楽しんだ。
自然と接する機会が少なくなった子どもたちに自然に親しんでもらおうと、同園が30年ほど前に始めた山のキャンプは、今では夏の恒例行事の一つ。山の一角を切り開いた「聖愛こども自然園」には、ログハウスや人工の沢、五右衛門風呂などがあり、小さな子どもたちが安全に楽しめるようになっている。
山に着いた子どもたちは、それぞれおにぎりを作ったり、キャンプファイヤーのまきを集めたり、五右衛門風呂に入れる水を沢からくんだりと、慣れない手つきながらも楽しそうに作業に取り組んだ。職員が採ってきたテナガエビをおっかなびっくり持ち上げ、唐揚げを作る姿も見られた。
夕食には子どもたちが作ったおにぎりやエビの唐揚げのほか、園の畑で取れた野菜も並んだ。村山保園長が「みんなの作った野菜や唐揚げにしたエビには命があった。その命に感謝して頂きましょう」と子どもたちに語りかけた。
参加した女児は「みんなと一緒に寝るのが楽しみ。眠れないかも」とうれしそうに話し、おにぎりを作っていた男児は「早くご飯が食べたい。何でも食べられるよ」と笑顔を見せた。
翌日は午前中に沢遊びや釣りを楽しんだ後に園に戻り、園の施設でもう1日、お泊り保育を楽しんだ。