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「依田勉三生誕170年」イベント 松崎町が生んだ十勝開拓の偉人たたえる

「依田勉三生誕170年」イベントでの講演会の様子

「依田勉三生誕170年」イベントでの講演会の様子

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 松崎町出身で北海道十勝平野開拓の先駆者である依田勉三の生誕170年を祝うイベントが6月25日、松崎町農村環境改善センター(松崎町宮内)で開かれ、講演会や物産展が行われた。

依田勉三Tシャツを着たスタッフと大和田さん(写真中央)

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 依田勉三は1853年に松崎町で生まれ、1883(明治16)年に帯広に入植。開拓を目的とした団体「晩成社」を結成し、当時まだ人の手が入っていなかった十勝平野の開拓を始めた。開拓だけではなく、バターや牛肉の生産や輸送販売など、さまざまな事業も展開。晩成社の経営は苦労の連続だったが、その産業は後の十勝に大きな影響を与えた。依田勉三の功績が縁で結ばれた松崎町と帯広市の姉妹都市関係は今年で45年の節目を迎える。

 10時から行われた歴史講演会では、依田勉三の開拓の地で、姉妹都市でもある北海道帯広市から来た「帯広百年記念館」主任学芸員の大和田努さんが登壇。大和田さんは当時の写真や伝票などの資料を示しながら、依田勉三の功績や開拓地での苦労話を一つ一つ説明し、「急速に発展し移住者も増えた帯広では、地域の精神的なつながりを求める声が大きくなり、開拓者の象徴的存在であった依田勉三に注目が集まった」と解説した。

 さらに、「依田勉三は北海道の開拓神社に神様として祭られている」「依田勉三の話は帯広市内の小学校の社会科副読本にも紹介されている」と話し、「郷土の歴史を語り継ぎ、その中から自分たちの町の魅力を見つけていくことが大切」とも。

 その他、依田勉三の半生を描いた「新しい風」の上映や、帯広物産展、パネル展示も行った。物産展では、同市のチーズやアスパラなどに加え、晩成社のマルセイバターのラベルを復刻した六花亭の「マルセイバターサンド」なども販売し、多くの人が行列を作った。

 町内から講演会に参加した女性は「昔は松崎町の中川小学校(現在は廃校)で依田勉三の劇をやった。このイベントを機にまた、地元の偉人を盛り上げていきたい」と話していた。

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