伊豆半島の東海岸を走る伊豆急の16駅のうち6駅で4月20日、鉄道利用とカーシェアリングを組み合わせた「鉄道&カーシェア」の実証実験が始まった。
城ヶ崎海岸駅・伊豆熱川駅・伊豆稲取駅・河津駅・蓮台寺駅・伊豆急下田駅それぞれの徒歩圏内に、ダイハツ沼津販売(静岡県沼津市)が「TOYOTA SHARE」のカーシェアのステーションを設置する。車種は「ムーヴキャンバス」または「タントファンクロス」のいずれか。
伊豆急沿線には、宿泊施設の敷地内に利用客を主な対象としたカーシェアステーションが設置されているケースなどはあるものの、駅の近くにあるステーションは伊東駅と伊豆高原駅に数えるほどしかない。今回の実証実験は、利用客の二次交通の充実を図りたい伊豆急と、同地域におけるカーシェアのニーズを探りたいダイハツ沼津の思いが一致して行うことになった。
伊豆急がカーステーションのための敷地を提供し、ダイハツ沼津は実証実験期間中は通常の15%引きの割引価格でサービスを提供する。カーシェアの利用データは両社で共有し、利用促進に向けたアクションなどを協働で進めていくという。
伊豆急行事業推進部の鈴木悠生さんは「地域の二次交通が徐々に少なくなっている。カーシェアによる利便性向上が沿線利用客の増加につながれば」と期待を込める。「観光に使われるのか、生活の足として使われるのか、データを見て分析していきたい」とも。
利用には事前にスマホアプリのダウンロードと会員登録が必要。24時間・15分単位で利用可能で、料金は15分=187円~。実証実験は10月31日まで。