グランピング施設「わさびビレッジ」が西伊豆町宇久須にオープンして、4月1日で半年を迎えた。
ワサビ沢で乱舞する天然ホタル。見頃は例年6月ごろ(関連画像6枚)
経営は下田市出身の藤井幸光さんと西伊豆町出身の千代美さん夫婦。2人は大手企業勤めだった幸光さんの仕事の都合で約20年間にわたり転勤生活を続けていたが、2014(平成26)年、西伊豆町へUターン移住。友人が栽培していたワサビに幸光さんが興味を持ったことをきっかけに、2015(平成27)年に独学でワサビ栽培を始め、夫婦で「藤井わさび園」(西伊豆町宇久須)を開業した。
それから6年ほどたったころ、幸光さんの「より多くの人がワサビに触れる機会を増やしたい」という思いから、泊まりがけで自然体験を楽しむことができるグランピング施設の開業を決意。「藤井わさび園」のワサビ沢から300メートルほどの場所にある山を購入し、自らの手でパワーショベルを操縦して山を切り崩しながら整備に励んだという。
同施設は「大人の秘密基地」をテーマに、2022年10月1日にオープンした。敷地内に4棟のトレーラーハウスが並び、周辺では例年6月ごろに天然ホタルが飛び交うほど自然環境に恵まれた立地にある。
開業からの半年を振り返り、千代美さんは「当初ターゲットに想定していたのは、子育てが終わりのんびりとした生活を送っている私たちと同世代の人たちだったが、思いのほか20~30代の若い年齢層の利用が多く、驚いている」と話す。
今後について、幸光さんは「目の前にある川へ続く道を整備して、川遊びもできるようにしたい。要望の多いテントサウナを導入し、さらに快適な空間づくりに取り組みたい」と意欲を見せる。
宿泊は小学生以上が対象。ペット不可。1棟2人=3万8,000円~、1棟4人=6万4,000円~。最大6人の宿泊プランまで用意。宿泊者にはワサビ1本を進呈するほか、無料でのシイタケ狩り・ハッサク狩り・まき割り体験、有料でのワサビ収穫体験(1人4,000円、2~6人)などのアクティビティーも用意する。