桜並木と神社を幻想的に照らし出す「桜ライトアップ」が3月27日、松崎町の大沢地区で始まった。無数の提灯と最新のスポットライトが夜の桜を立体的に浮かび上がらせ、点灯式には多くの地域住民が集まった 。
今回のライトアップは、毎年恒例の「松崎桜まつり」の一環で行われているもの。松崎町では以前から、約6キロにわたり1200本のソメイヨシノが植えられている那賀川沿いでライトアップが行われていたが、予算の関係で2024年を最後に中止を余儀なくされていた 。この状況に「どうしても復活させたい」と立ち上がったのが松崎町観光協会の依田貴文さんだった。
依田さんは、試験的に実施した際の好感触を手に、地元企業の「赤沢水道」へ企画書を持参して協力を依頼 。同社の山本孝之社長は、依田さんの熱意と「地域への恩返し」という思いから50万円の寄付を快諾した 。これにより、山神社から日帰り温泉施設「依田之庄(よだのしょう)」までの間を1000個のちょうちんとスポットライトで夜桜を照らす大規模な演出が実現した 。照明の設置には多くの地域住民が協力した。
18時30分から行われた点灯式には、深澤準弥松崎町長や山本社長、地域住民らが出席 。カウントダウンとともにスイッチが押されると、山神社から依田之荘までの桜並木が一斉に光に包まれ、参加者からは大きな感嘆の声が上がった 。
深澤町長は「『松崎桜まつり』は、近年は昼間の桜を楽しむだけだったが、今回は企業の支援と地域住民の助けで夜のライトアップを実現できた。松崎の底力は、まさに地域の人々の力そのもの」と感謝を述べた。山本社長も「町を元気にするために協力したかった。観光協会の挑戦する姿に敬意を表したい」と力を込めた。
会場では、全国シェア7割を誇る松崎町の特産品である桜葉を使った汁粉が振る舞われ、来場者は温かい甘味と共に夜桜を楽しんだ 。
4月4日12時~20時には「桜まつり特別イベント」として、道の駅「花の三聖苑」と旧依田邸で、キッチンカーの出店や「桜葉おしるこ」の無料配布、ヨガ、フラメンコギターのライブなどが行われる。
松崎町観光協会の依田さんは「ソメイヨシノは楽しめる期間が短いが、ライトアップによって満開前も散った後も楽しめる資源にしたい。来年以降はさらに規模を大きくしていければ」と意欲を見せる。
桜ライトアップは4月12日までの毎日、18時30分~21時に点灯する。