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稲取小で東伊豆町長選公開討論会 医療・観光について立候補予定者が熱弁

登壇した岩井茂樹さん(左から2番目)、須佐衛さん(中央)、鈴木信和さん(右から2番目)

登壇した岩井茂樹さん(左から2番目)、須佐衛さん(中央)、鈴木信和さん(右から2番目)

 任期満了に伴う東伊豆町長選挙の3月15日の投開票を前に8日、東伊豆町長選挙公開討論会が稲取小学校(東伊豆町稲取)体育館で開かれた。約100人の町民が3人の立候補者の政策に耳を傾けた。3月12日には、その模様を収めた動画も公開された。

主催した下田青年会議所の荒川智之理事長(関連画像4枚)

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 現職の岩井茂樹さん、新人で前町議の須佐衛さん、新人で前町議の鈴木信和さん(五十音順)の3人が登壇した同討論会。事前の街頭アンケートで寄せられた町民の声を反映した「医療」「観光」「まちづくり」の3つのテーマについて、各立候補者が具体的な政策を語り合った。

 「医療」については、深刻な医師不足や救急搬送の課題が議論の焦点となった。須佐さんは訪問看護・介護の重要性を強調し「伊東市のように専門職が住みやすいよう移住定住への補助金の拡充が必要では」と訴えた。鈴木さんは従来の要望活動にとどまらない「医師の獲得」を掲げ、初期費用の集中補助やクラウドファンディングの活用により直接医師を呼び込む方針を提示。併せて、健康寿命の向上を目指して町全体で健康づくりに注力する考えを述べた。現職の岩井さんは、伊東市や下田メディカルセンターとの広域連携を深め、オンラインによる専門医の検診体制を整備する意向を示し、看護学生らのワーキングホリデーを通じて「地域医療の担い手から選ばれる町」を目指すとアピールした。

 「観光」については、入湯税の活用や滞在時間の延長について議論が交わされた。鈴木さんは既存の地域資源を「再編集」する重要性を説き、熱川潮風広場に町民も観光客も楽しめる「温泉の駅」を整備する構想を披露した。岩井さんは「歩きたくなる町」の実現に向け、入湯税基金やふるさと納税を財源に、ライドシェア「ノッカル」やグリーンスローモビリティーを組み合わせた回遊性の向上を主張。陸海空のアクセス多角化による高付加価値な観光地づくりを提唱した。須佐さんはエコツーリズム推進法に基づいた環境整備を提案。大川の入り口にある廃屋を撤去して道の駅を整備し、1次産業から3次産業までをつなぐ6次産業化を推進することで、「東京都など他自治体との連携も強化していくべき」だと訴えた。

 「まちづくり」のテーマでは、人口減少下での活気の維持について意見が分かれた。岩井さんは「一人が倍動ける仕組み」を提唱。例え人口が減少しても移動の利便性と交流拠点があれば町の元気は守れるとし、防災対策を最優先に進める姿勢を明確にした。須佐さんは「寄り添う行政」をモットーに掲げ、住民提案型のまちづくりを支援することで民間の活力を引き出すとともに、公共交通についても既存の実証実験を見直し、町の実情に合った持続可能な形を包括的に構築したいと述べた。鈴木さんは「心豊かな暮らし」を重視し、多額の予算を投じている生ごみ堆肥化事業などの現行施策を白紙に戻すべきだと指摘。その財源を小中高校生への子育て支援や、全地区への備蓄倉庫整備といった防災対策に充てる、予算配分の刷新を主張した。

 主催した下田青年会議所の荒川智之理事長は「立候補予定者3人の思いを町民の皆さまと共に聞くことができ、東伊豆町の未来について考える時間になった。会場に来られなかった人も、ぜひユーチューブでそれぞれの思いを聞いてほしい」と呼びかける。

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