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下田で「ヨイ・酔い・夜祭」初開催 大雨の「神社ディスコ」に観衆が熱狂

下田八幡神社楼門の特設ステージで披露されたDJパフォーマンス

下田八幡神社楼門の特設ステージで披露されたDJパフォーマンス

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 音楽と飲食を楽しむ地域活性化イベント「ヨイ・酔い・夜祭(よい・よい・よまつり)」が9月20日、下田八幡神社(下田市一丁目)で初めて開かれた。DJディスコライブやマグロ解体ショーなどを目当てに多くの来場者でにぎわった。

大雨にもかかわらず大人も子どもも入り混じって音と踊りを楽しんだDJライブ(関連画像13枚)

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 同祭は「下田を元気にしたい」という思いの下、地元事業者や移住者らで結成された「下田八幡神社イベント実行委員会」が主催した。神社の敷地内にステージを設けて多彩なパフォーマンスを披露したほか、約20の屋台とキッチンカーが軒を連ねた。その場で飲食できるビアガーデンエリアでは、子どもからお年寄りまで、幅広い世代の来場者が酒やグルメを楽しんだ。

 断続的に大雨が降る時間があったものの、ほとんどの企画は予定通り実施され、メインステージの前には多くの観客が詰めかけた。マグロ解体ショーでは下田市須崎港で水揚げされた37キロのキハダマグロを冷凍せず生のまま持ち込み、その場で解体。すしや刺し身に調理したものを無料で提供した。神奈川県から観光で訪れた70代男性は「職人の手際の良さに驚いた。下田でマグロが捕れるとは知らなかったが、新鮮でおいしかった」と話していた。その後も、地元で活動する創作和太鼓集団「豆州白浜太鼓」やズンバサークル「おっちふぃっと」などのパフォーマンスが会場を沸かせた。

 メインゲストとして登場したDJ Celly(ディージェー・セリー)さんとMC GONZA(エムシー・ゴンザ)さんによるDJライブでは、神社が派手な照明と音響が演出するディスコ空間に早変わり。盆踊りと洋楽を融合させた「盆ジョヴィ」をはじめ、幅広い世代が楽しめる選曲とパフォーマンスに合わせて、大雨にもかかわらず大勢の観客が傘も差さずに体を動かし、会場全体が一体となった。地元・下田市から参加した10代女性は「イベントが減っていく中で、このような祭りが開催されてうれしい。雨でずぶぬれになったが、DJライブが楽しかった」と興奮冷めやらぬ様子で話していた。

 同祭開催に当たり、解体ショーのマグロを下田市須崎の漁船「大了丸」船長の長谷川大知さんが提供したり、ステージの設営を荒川土建興業(下田市西中)や山本建築(下田市大沢)が行ったりするなど、40社以上の地元企業が資金や物品提供で協賛した。その一方で、ステージ演出はプロを起用し、運営やデザインは移住者の持つノウハウを集めて「これまで下田になかったイベント」を目指したという。東京からの移住者で実行委員の戸野海雪さんは「地元事業者の皆さまの力添えがないと実現できなかった。下田という街の資産は素晴らしく、改めて可能性を感じた」と振り返る。

 実行委員長の徳島一信さんは「地域の思いをプロがくんで、素晴らしい形で表現してくれた。また来年も皆さまの協力の下で開催して、全員で盛り上がりたい」と意気込む。

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