
西伊豆町の住民有志が8月6日、町内の海水浴場で監視業務などに取り組む学生ライフセーバーたちに感謝の気持ちを込めて、ご当地グルメ「海賊焼き」をクックランド堂ケ島製麺(西伊豆町仁科)敷地内で振る舞った。
同町は今夏、田子瀬浜海水浴場や浮島海水浴場、乗浜海水浴場をはじめとした9カ所の海水浴場を開設。景勝地としても人気の「黄金崎」や「堂ケ島」にも開設しており、景色を楽しむことができることに加え、砂浜やゴロタ石が広がる浜など、海水浴場ごとに異なる環境でシュノーケルや磯遊びも楽しむことができる。
そのうち5カ所での監視業務の中心は「西伊豆・松崎ライフセービングクラブ」に所属する学生ライフセーバーたちが担う。観光客や子連れの家族も多く訪れる同町の海水浴場で安全に海水浴を楽しんでもらうため、声がけやパトロールを行っている。
住民有志らが「海の安全を守ってくれている首都圏の学生たちに感謝を伝えよう」と企画したのが、イカ墨を練り込んだご当地焼きそば「海賊焼き」の炊き出し。今回で15回目の恒例企画で、海賊焼きに加えて白米2升や飲料などを33人の学生たちに振る舞った。学生たちからは「毎年これを楽しみに西伊豆に来ている」と声が上がるほどの人気企画となっている。
地域の情報発信に取り組む「24izu(西伊豆)広報室」の居山博人さんと「クックランド堂ケ島製麺」の加賀延明さんが、海賊焼きをその場で調理し出来たてを振る舞った。地域住民からはスイカの差し入れもあり、学生たちはスイカ割りもして盛り上がった。
居山さんは「例年は海水浴場の開設期間終了間際に行ってきた炊き出し。今年は、毎日自炊をしている学生たちが自炊に少し飽きてくる頃に、ちょっとひと息ついてもらおうと、8月上旬に行った」と話す。加賀さんは「毎年これだけ喜んでくれると、やめたくてもやめられない」と笑顔を見せる。
帝京大学3年の小関健流(たける)さんは「今年は開催時期が早くて驚いたが、こうやって今年もみんなで西伊豆名物を楽しむことができてうれしい。お盆期間は客も増える時期なので、残りの期間も気を引き締めて頑張っていきたい」と力を込める。
西伊豆町の今夏の海水浴場開設期間は8月24日まで。