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稲取幼稚園さよならコンサート 地元中吹奏楽部の感謝を込めた演奏響く

全員でのアンコール演奏

全員でのアンコール演奏

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 夏に改修工事が始まる「よりみち135(旧稲取幼稚園)」(東伊豆町稲取)で6月15日、「稲取幼稚園さよならコンサート」が開かれた。地元の稲取中学校吹奏楽部が演奏を披露し、ゲストとして国立音楽大学のリトミックサークルも出演した。

観客からホワイトボードに寄せられた応援メッセージ(関連画像12枚)

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 企画したのは、東伊豆町地域おこし協力隊の柳瀬可奈子さん。2024年末、稲取中学校吹奏楽部の山崎暖(はる)教諭から「町内での演奏機会を設けたい」という相談を受け、約半年にわたり演奏構成や選曲、イベント設計などのワークショップを重ねてきた。同吹奏楽部は2025年度での廃部が決まっており、本年度内の開催を目指して準備が進められた。

 コンサートは国立音楽大学リトミックサークルによる演奏で幕を開け、ボディーパーカッションや都道府県をテーマにした楽曲など、参加型の演出で会場を盛り上げた。続いて登場した稲取中学校吹奏楽部はアンコールを含む全6曲を披露。最後にはリトミックサークルや観客も加わり、東伊豆町の町歌を全員で合奏・合唱し、会場は一体感に包まれた。町内外からは約100人が来場し、歴史ある園舎で思い出深いひとときを共有した。

 「生徒たちには多様な音楽に触れてほしいと思い、町外からゲストを招いた。かつて園に通った子どもたちが育った場所で、地域の人たちとともに音楽をつくれたことが何よりうれしい。聴いてくれる人がいてこそ音楽は成立する。今回の取り組みが次につながる一歩になれば」と山崎教諭。

 同吹奏楽部の部長・鈴木真帆さんは「この日のために頑張って練習してきたので、楽しもうという気持ちで演奏できた。コンクールで金賞を目指し、県大会に進むための第一歩として、多くの方に演奏を聴いてもらえてうれしい」と手応えを語った。

 柳瀬さんは「多くの方に来場いただき、演奏中にも温かいリアクションを頂けたことが本当にうれしかった。かつての幼稚園の姿を保っている今のタイミングで『稲取幼稚園さよならコンサート』というお別れの場を開けたことに、利活用担当としても胸がいっぱい」と振り返る。

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