
利島・新島・神津島の村議会議員たちが5月28日、下田市を訪れ、地元の経済関係者や観光協会、市議会議員らと意見交換や交流を行った。
今回の訪問は、下田市議会議員の岡崎大五さんと神津島村議会議員の小林正吾郎さんが協力して企画したもの。毎年秋に白浜神社(下田市白浜)で開かれる1000年以上の歴史を持つ例大祭では、伊豆七島の神々に向けてかがり火をたいたり、青竹に和紙を付けた御幣(おんべ)を流したりする儀式が行われる。古代神話のつながりにより、祭りには神津島から村長や村議らも招かれており、その縁から今回の交流が実現した。
下田を訪れたのは、神津島村の小林さん、新島村の木村諭史さんと青沼弘さん、利島村の高田竜次さんの4人。昼ごろに下田へ到着し昼食を取った後、コミュニティースペース羽衣(二丁目)で開かれた経済交流会に参加。下田商工会議所の渡辺清一郎副会頭、下田土木事務所の菅沼忠嗣所長、下田プリンスホテルの白井利人総支配人ら、地元経済人との意見交換が行われた。
交流会は約90分にわたり和やかに進行。「島々と下田は酒や海産物など、古くからさまざまなつながりがある。相互にブラッシュアップしては」「下田での買い物を楽しみにしている島民のために、宿泊や飲食で優待制度を設けたい」「東京・竹芝桟橋で開催される島フェスは大人気。同じようなイベントを下田でも開けないか」「沖縄にも引けを取らない伊豆諸島や海の美しさを下田と一緒に発信すれば強力なコンテンツになるのでは」などの意見が交わされた。終了後にはLINEグループを立ち上げ、今後も継続的に交流していくことを確認した。
その後、観光協会での意見交換を経て、夜は市内の居酒屋で議員同士の懇親会が開かれた。一行は下田に1泊し、翌朝のフェリーでそれぞれの島へ帰島した。
企画した岡崎さんは「神津島・式根島・新島・利島へは下田からフェリーで数時間の距離。島で誕生日会を開く際、下田の洋菓子店に注文したケーキをフェリーで運ぶ人がいるほどの近さ。今後さらに交流を活性化させ、経済や観光など多方面で協力していきたい」と意欲を見せる。