
アート・ミュージック・ファッションをコンセプトに一点物の商品をそろえるアパレルショップ「KIKA STYLE SHIMODA(キカ・スタイル・シモダ)」(下田市一丁目)が4月21日、伊豆急下田駅近くにオープンした。
店主の外園遊(ほかぞの・ゆう)さんは東京都出身。祖父の家が南伊豆町・弓ヶ浜にあったことから、幼少期から下田に親しみを持っていた。中学はインターナショナルスクールに通い、卒業後はニューヨーク・ハーレム、ロンドン、オーストラリアのシドニーなど世界各地を拠点に活動。ドイツ・ベルリンでは、Ricardo Villalobos(リカルド・ヴィラロボス)、Ron Trent(ロン・トレント)、Fred P(フレッド・ピー)らのアーティストのレコードジャケットを日本人で初めて手がけたほか、アーティスト写真の撮影など幅広く活動してきた。
日本の運転免許証の期限が切れていたことから、2024年9月に下田自動車学校に通い直した際、講師から「遊くんの好きそうな店があるよ」と紹介されたのが、今回出店した店舗の1階にある古着店「expensive vintage(エクスペンシブ・ヴィンテージ)」だった。
当時、2階では別のアパレル店が営業しており、その一角に外園さんの作品も置かせてもらっていた。同店撤退を機に、母が東京で40年以上営む「KIKA STYLE」の系列店として「KIKA STYLE SHIMODA」を開くことを決めたという。店名の「KIKA」は、幾何学の「きか」に由来する。
店内では、外園さんがシルクプリントや転写プリントを施した一点物のトップスを中心に販売。ほかにも、外園さんが敬愛する音楽にゆかりのあるニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、デトロイトの4都市の風景をプリントしたトップス(各8,000円)もそろえる。このほか、市内のリサイクルショップで仕入れたジャケットを独自にアレンジしたアイテムや、過去に装飾を担当した東伊豆町の音楽イベント「RAINBOW DISCO CLUB」で使われた布地を用いた帽子なども並ぶ。
併せて、以前から親交のあるアーティストで、下田にアトリエを構えるマーク・ヴァッサーロさんの陶器も展示・販売。海や空、土をテーマにした作品や、墨絵から着想を得た作品などを取りそろえる。
外園さんは「買わなくてもいいので気軽に遊びに来てほしい。既存の商品の中に気に入ったデザインや希望のサイズがない場合も、20分ほどで服にプリントすることができるので、遠慮なく声をかけてほしい」と話す。
営業時間は12時~20時。水曜・木曜定休。駐車場なし。