昨年で創立30周年を迎えた「伊豆フィルハーモニー管弦楽団」の第52回定期演奏会が12月8日、下田市民文化会館(下田市四丁目)で開かれる。下田での公演は5年ぶり。
1993(平成5)年に創設された伊豆フィルハーモニー管弦楽団は、伊豆で唯一のオーケストラ。伊東市を中心に伊豆各地で定期演奏会を開くほか、地域の学校などへの訪問演奏会にも取り組んでいる。
今回の演奏会では3人のロシア人作曲家の作品を取り上げる。中央アジアの広い平原を行き交うアジアの隊商とロシアの兵隊との交流を描く交響詩「中央アジアの草原にて」(ボロディン)、映画やフィギュアスケート競技でも使われるラフマニノフの「ピアノ協奏曲 第2番」(ラフマニノフ)、民謡風の曲調でどこか懐かしさを感じられる「交響曲第1番『冬の日の幻想』」(チャイコフスキー)の3曲を演奏する。
指揮者には、2017(平成29)年にヤシ・モルドヴァ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してヨーロッパデビューを果たし、「最年少最優秀客演指揮者」の称号も受けた和田一樹さんを迎える。和田さんは、ドラマ「のだめカンタービレ」や映画「マエストロ!」で指揮指導を担当したことでも知られる。
ピアノ独奏には、伊東市出身のピアニスト梅原圭さんを迎える。梅原さんは東京芸術大学大学院修士課程ピアノ専攻科を首席で修了し、最も優秀な成績で修了した人に贈られるクロイツァー賞を受賞。その後、イタリア国立トリノ・ヴェルディ音楽院を特別栄誉賞付き首席で修了し、現在は国内外のリサイタルやコンサート出演など幅広く活躍している。
伊豆フィルの野崎美香さんは「今はユーチューブなどでも簡単にオーケストラの音楽が楽しめるが、生で聴くオーケストラは迫力が違う。ぜひ会場で生のオーケストラを体験し、楽しんでほしい」と呼びかける。
13時15分開場、14時開演。チケットは、一般=2,000円、高校生以下=500円。全席自由。