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伊豆の干物「やまきち」が100周年 熟練職人の「手開き」などこだわり

100周年を迎えた「やまきち」定番商品の一つ「金目鯛ひもの」

100周年を迎えた「やまきち」定番商品の一つ「金目鯛ひもの」

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 南伊豆町の清田商店をルーツとし伊豆を代表する干物ブランドの一つである「豆州やまきち」(製造所=南伊豆町入間)が3月で100周年を迎えた。

鈴木邦弘工場長の作業風景(関連画像6枚)

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 同ブランドは、南伊豆町妻良の「清田商店」が1923(大正12)年に始めた干物製造が発祥。「厳選した」魚を使うこと、伊豆大島の「島の塩」を使うこと、熟練職人による「手開き」にこだわることなどを含む5箇条を掲げた干物作りが伝承され、1965(昭和40)年ごろからは伊豆急下田駅の売店などにも海産物を卸すようになった。

 同商店は1990(平成2)年に後継者不足に伴い廃業することになったが、付き合いのあった伊豆急サービス(現在の伊豆急コミュニティー)が「『やまきち』の味を後世に残したい。もっと世に知らしめたい」と事業を引き継ぐことになり、同社担当者が修業に出向いて味を引き継いだ。

 1992(平成4)年には生産規模の拡大を図るため南伊豆町入間に製造所を移転。現在は主に土産物として、伊豆急の主要駅や熱海駅にある6つの直営店とネットを通じて、干物やキンメダイの煮付けを販売している。

 直営店では「真あじひもの」(260円~)、「金目鯛(きんめだい)ひもの」(710円~)、「金目鯛姿煮」(920円~)などをそろえる。

 伊豆急コミュニティーの福田寿長さんは「100周年を迎え、先人が培った魚のおいしさを引き出す伝統の技に改めて感謝している」と話す。今後に向けては、「引き継いだ技と伝統をいつまでも大切に、お客さまに満足いただける商品を真面目に一生懸命作り続けていく」と力を込める。

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